HOME > TNYブログ

マレーシアビジネス情報

【マレーシアとTPP

環太平洋パートナーシップ(TPP)協定とは,計12か国で交渉が進められてきた経済連携協定です。2018年チリで「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11協定)」が米国以外の11か国により署名されました。またタイや韓国が新たに加盟することを検討しています。
マレーシアはTPPにより大きな恩恵を受けると考えられています。
新たな貿易協定でカナダやペルー、メキシコのような新市場への輸出機会を得て、パーム油やゴム、電気・電子部品部門が活発化すると言われています。
マハティール首相は本年6月に日本において
「TPP11を含め自由貿易は推進すべき」と原則論では賛成を表明した上で、「富める国(先進国)とそうでない国がある中で、同じ条件であることが公平なのか」と述べており、TPPには慎重な姿勢を見せています。

【マレーシアとイスラム金融】

 マレーシアはマレー系、中華系、インド系等から構成される多民族国家ですが、国としてイスラム教を国教としています。そのため、シャーリア法(イスラム法)と呼ばれる生活のあらゆる面を律するイスラム教における規範を法律の一つとして定めています。
シャーリア法はムスリムの私的な領域についてのみ適用されるものであり、ビジネス等の場面では、影響することは基本的にないとされていますが、イスラム金融と呼ばれるイスラム社会特有の金融取引には大きく関わってきます。シャーリア法では利子の受け取りなどの行為を禁じており、イスラム金融ではそのことを踏まえた独自の手法が用いられます。
全世界においてムスリム人口は16億人を超え、2030年には約22億人にまで増えるとされています。人口の増加に伴いイスラム金融は急成長を遂げ、イスラム金融市場は2014年時には全世界で約2兆ドル(208兆円)規模となっており今後も拡大していくと言われています。
これまでマレーシア政府はイスラム金融を重点産業と位置づけ、免税措置の法整備や取引ルールの構築、専門家の育成を進めてきました。また近年複数の日系企業もイスラム金融に参入しています。

【高速鉄道】

2018年、7月19日、マハティール首相はシンガポールとクアラルンプールを結ぶ高速鉄道(HSR)事業について、シンガポール側と延期の方向で交渉を行うとの意向を示した。首相は高速鉄道事業の中止を目指していたが、中止の場合、高額な違約金(違約金5億リンギ=約140億円)が発生するため、延期という形をとったという。同氏は「(違約金を)支払う資金はない。いずれ建設計画は実現しなければいけないだろう。だが建設費を削減するには時間がかかる」と述べた。総事業費は600億リンギ(約1兆6千億円)とされ、日本、中国、又韓国などが受注争いを繰り広げていた。

GSTの廃止とSSTの導入】

・GSTの廃止とSSTの導入
2018
5月マハティール氏率いる新政権が樹立し、6月に政府は物品・サービス税(GST)を実質廃止した。マハティール新政権が公約に掲げた国民の生活負担軽減策の一つである。
さらに7月にはGSTに代わって91日付けで実施される売上・サービス税(SST)の適用範囲に関する提案内容を公表した。GSTに比べ対象外の商品・サービスを大幅に増加させた。
GST
からSSTへの移行により、2018年の税収は221億リンギ(約6000億円)程度減ると予想されている。歳入減を補うために政府は高速鉄道計画の延期をはじめ大規模インフラ整備計画の中止を相次ぎ決めている。

・物品・サービス税(GST)とは
2015
年より導入されたマレーシア国内における物品及びサービスの提供を課税対象とし、サプライチェーンの各段階において課税を行う多段階消費税である。
標準税率を6%とし、生活必需品(米、塩等の食料品、一定の電気・水道料金など)は実質的に免税となる。マレーシア経済研究所(MIER)によると消費者心理指数は2014年当時100前後で推移していたが、GST導入後の20151012月期には過去最低の63.8となり、GSTは消費者心理に大きく影響した。

・売上・サービス税(SST)とは
GST導入以前に用いられていた生産過程でのみ課税される一段階の消費税である。
売上税率は0%、5%、10%の3つのカテゴリーに分け、サービス税率は6%となる。青果、鶏肉、鮮魚、乳製品、ソース、小麦、コメ、茶、砂糖などの食品や個人医療保険料、医療受診料、医療器具、消費家電、洗剤や調理器具などの家庭用品、新聞、書籍、排気量250cc以下の二輪車、自転車、漁船、農機、建築資材、スポーツ用品、インターバンキング費用などは対象外となる。
適用されるのは消費者物価指数(CPI)に反映される商品・サービスのうち38%、GST課税対象だった商品・サービスのうち60%にとどまる。B40と呼ばれる下から40%の貧困層への生活費負担軽減が期待される。

【マレーシアの社会保障】

マレーシアにはEPF(Employees Provident Fund)という
日本の年金と似た制度があります。
EPFは、企業社員の退職後の老齢所得保障を目的に設置された制度です。
目的は日本の年金と似ていますが、制度の仕組みは異なります。
社員の個人口座をEPFに開設し、ここに従業員、使用者の双方が賃金に応じて積み立てるものになります。
個人口座への積立金であるため、若い世代が老年世代を支える形をとる日本の年金制度と比較して、人口の高齢化に直面しても若年世代に負担をかけない財政的に安定した制度であるといわれています。
EPFは比較的高い利息がつくため、退職時にはかなりまとまった金額を得られることになります。
マレーシアではジョブホッピングが多いですが、職を変えても「EPF番号」は引き継がれていくので問題ありません。
また、本人負担分の積立金は全額所得税からも控除されます。
EFPはマレーシア国民に対し労使ともに義務付けられていますが、外国人に対しても任意でかけることができ、帰国の際に積立金を受け取ることができます。
年金制度とは違ったメリットの多いEFPですが、経済格差や他の社会福祉制度の不十分さ(医療保険等)などによる問題も指摘されています。

インターン日記

【🌸 女性が活躍するマレーシア 🌸】

通勤中、多くの女性が仕事に向かっている姿を目にします。
また当社のマレーシア弁護士も全員女性となっています。
以前は文化的また宗教的に女性の社会進出はあまりすすんでいないのかなと思っていましたが、こちらに来てから働く女性の多さに驚きました!
英会計大手グラントソントン・インターナショナルが年に1度発表する「ウィメン・イン・ビジネス」の2018年版によると、マレーシアは80%の企業で1人以上の女性を上級管理職に登用しており、前年より5%増加したそうです。
またマレーシア企業の82%が男女平等の賃金体系を導入しており、66%が採用活動において男女の機会が平等になるためのルールを設けているとのこと。
昨年度の「世界ジェンダー・ギャップ報告書」によると、マレーシアは144カ国中104位と振るわず、ASEANの中では最下位となってしまったそうです。
これまでも多くの取り組みがなされてきましたが、育児や介護などによる離職、託児施設の不足などの問題への対策が未だ不十分であることが原因とされています。日本の状況と似ていますね。
マレーシア政府は、今後の発展には女性活躍が不可欠として、2018年を「女性活躍推進年」と定め、マレーシア人女性の就労を支援する取り組みが新たに始まっていくそうです。

【🌸 日本人が最もネイティブに近づける・・・? マレー語の秘密 🌸】

Selamat pagi! おはよう!
Sudah makan ? ご飯食べた?(元気ですか?)
Terima kasih! ありがとう!
マレーシアは広く英語が使われており、英語力の高い国の1つとして知られていますが、マレーシアで暮らしていると多くの言語を見聞きする機会が多いです。
特にマレー語はマレーシアの公用語であり、様々な場において用いられています。
一見習得するのはとても難しそうに思えるマレーシア語ですが、日本人にとっては発音が比較的簡単で文法も似ているため、学びやすいと言われています。
マレーシアに長く住んでいる日本人の知り合いがいるのですが、その方はマレーシア人によく間違われるほどマレー語がとても上手で、その方曰くマレー語は日本人がネイティブに近づける言語の1つだとのことです。
マレー語はマレーシア、シンガポール、ブルネイで国語として採択されています。
マレーシアの起源とされるマラッカ王朝で使われていた言語が現在のマレー語になったとされています。
マレー語は元々、ジャウイ文字と呼ばれる文字で表記されていました。
ジャウイ文字とはアラビア文字をマレー語の表記のために適応させたものです。
マレー語が作られたとされる13世紀後半、マレー語は文字を持たない言語だったそうです。
しかし(マレーシアの起源とされる)マラッカ王朝が、1414年にイスラム教を国教と定めて以降、アラビア文字を取り入れ、ジャウイ文字へと発展させたとされています。
その後、イギリス植民地時代にジャウイ文字はアルファベットに置き換えられ、マレーシア独立の際にもアルファベットが採択され今に至っています。
しかし現在でもジャウイ文字を使用した表記を見かけることができ、学校での教育も続いているとのことです。
マレー語を学ぶとお隣の国で使用されているインドネシア語も理解できるようになるとのことです。インドネシア語はマレー語の方言の1つを基としているため、単語なども同じ意味を持つものが多く、60~90%は意思疎通ができるんだそうです。
英語もままならない私ですが、マレー語の勉強も少しはじめてみたいなと思います🌸

【🌸 マレーシアの人気スポーツ 🌸】

マレーシアの国技と言われているのがバドミントン。
過去には世界ランキング1位の選手がいたほどの強豪国で、
街中やコンドミニアムなどいたるところにバドミントンコートを見かけます。
今、マレーシアでバドミントンと肩を並べ人気なのがサッカーで、
若者から絶大な支持を得ています。
話は遡りますが、日本がFIFAワールドカップ本戦初出場を決めた
「ジョホールバルの歓喜」もマレーシアでの出来事でした。
ブキット・ジャリル国立競技場という10万人収容可能なサッカースタジアムもあり、
写真でしか見たことはありませんが、サッカーの本場ヨーロッパのような見事なものです。
しかし、人気といってもマレーシア国民にとってサッカーは見るためのものらしく、
プレイすること自体にはあまり興味がない模様。
自身がプレイするなら幼少期から国技として馴染みがあり、
初心者でも比較的すぐにできワイワイみんなで盛り上がれるバドミントンが1番のようです。
こういったところにも、賑やかで明るい人の多いマレーシア人の考え方が反映されてるように思えました。

【🌸 マレーシア最大のモスク 🌸】

先週末、シャーアラムという地域にある【ブルーモスク】へ行って参りました。
表題にもあるようにマレーシア最大のモスクで礼拝堂は2,400人収容可能、
世界第4位の規模を誇るそうです。
現地に着くと無料のボランティアガイドさんが引率してくださいます。
まずお祈りをする際は大きな手洗い場で(写真を撮り忘れました…)
手→鼻→口→耳→顔→頭→腕→両足の順に清めます。
日本でも神社仏閣では参拝前に清めますが、
イスラム教ではより丁寧でびっくりしました。
そびえたつ四本のミナレットははおよそ140mもあるそうで、
昔はその塔に上り大声で礼拝時の合図を叫んでいたようです。
(現在はスピーカーを使用しているとのこと)
こういった話をはじめ、イスラム教やモスクについて終始丁寧に説明してくださいました。
美しさもさることながらモスク内には宿泊施設や結婚式場やコミュニティ施設までついており、
人々の生活に根付いている様を感じられました。
マレーシアにお越しの際は、ぜひ足を運んでいただきたい場所のひとつです。

【🌸 外交樹立60周年 マレーシアと日本の関係 🌸】

昨年2017年は、日本とマレーシアの外交関係樹立60周年という佳節の年でした。
日本とマレーシアの関係は古く、
15世紀頃、マラッカ王国と琉球王国が海洋交易を行っており、銀、刀、扇、漆器などの取引をしていたそうです。
それ以降良好な関係が続いていたのですが、第2次世界大戦の開戦により徐々に変化していきました。
1941128日に開始されたマレー作戦で、日本軍はイギリス領であったマラヤに対して侵攻をはじめ、連合軍を圧倒しマラヤを占領しました。日本による占領期には、日本軍の中国系住民に対する差別や弾圧がとても激しく、多くの方が惨禍に見舞われました。
私は最近まで第二次世界大戦におけるマレーシアと日本の関係をあまり知らなかったのですが、少し前に、当時の様子をマハティール首相の奥さんであるハスマ夫人が語っている動画を視聴しとても衝撃を受け、自分の無知さを痛感しました。
今日は日本にとって終戦記念日。
今一度歴史を正しく振り返り、過去の事実を後世に伝えていくことの大切さをしみじみと感じました。

【🌸 マレーシアのインターネット&携帯電話事情 🌸】

世界40か国の1日のインターネット利用時間の統計が出ており、
マレーシアは全体の6位で8時間27分という高い数値でした。
ちなみに日本は下から4番目の36位で4時間12分、マレーシアのおよそ半分となります。
労働時間の長さの影響もあるのでしょうか。
マレーシアは1日のsns利用時間も、全体の9位で3時間という高い数値になっております。
マレーシアの方とメッセージアプリでやり取りをするとレスポンスの速さにいつも驚かされます。
個人的な感覚ですが、睡眠時以外は皆、1-2分で何かしらのアクションがある気がします…
また昨年度のマレーシアの携帯電話普及率が出ており、
7-9月期は131.8%だったことが分かったそうです。
インターネットやsnsの利用時間の高い数値は、
ここ近年のマレーシアの携帯電話の普及率の上昇が大きく影響しているといえますが、
調べてみるとこの普及率も急に起こったものではないようで、
実は20年ほど前より情報通信技術(ICT)分野に投資を行っていた背景があるようです。

【🌸 金正男氏暗殺 裁判の行方... 🌸】

毎日多くの飛行機が行き交うクアラルンプール国際空港。
私自身もこの空港を利用し、マレーシアに降り立ちました。
その時に昨年起きたある事件を思い出しました。
2017年2月にクアラルンプール国際空港のLCC専用ターミナルで起きた金正男氏暗殺事件です。
昨日マレーシアの高等裁判所は北朝鮮の金正恩氏の異母兄、金正男氏の殺害事件について、被告2人の裁判継続を命じました。
実行犯として殺人罪に問われた両被告の犯行への関与を裏付ける十分な証拠を検察側は提示したとしました。その上で弁護側に検察側の証拠に対する反対弁論の機会を与えるとし、テレビのいたずら番組の演出に従っていたとする被告らの行動の真意や説明をさらに求めました
16日の裁判では被告らの無罪や釈放が言い渡される可能性もあったそうですが、2人の有罪が確定した場合、刑法(Penal Code)第302条に従い、死刑判決が下される可能性があるとのことです。
弁護側は被告らの無罪を主張し、北朝鮮国籍の男にだまされ、害がないと思い込んでいた猛毒の神経剤「VX」を正男氏の顔に塗ったと弁護していました。
しかし、判事は被告らの行動はいたずら行為が趣旨だったとは見なされないと判断し、正男氏の顔に塗り付けた場面の撮影後、手洗い所に駆け込んだのは極めて奇妙な振る舞いなどと述べました。また検察側が示した証拠は正男氏の殺害を十分に立証しているとしていますが、防犯カメラの映像分析にだけ頼り、目撃者を一切呼ばなかったことを弱点だとしています。
今後の判決の行方に注目していきたいです。

【🌸 世界最高齢...! 93歳の首相と陰の立役者 🌸】

今年5月マレーシアで政権交代がおこり、93歳のマハティール氏が再び首相となりました。
マハティール氏は1981 年~2003年までの約22年間首相を務め、ルックイースト政策をはじめ、マレーシアの経済発展に貢献した人物です。
そんな彼の陰の立役者といえるのが、妻であるハスマ夫人です。
ハスマ夫人は第二次大戦後、マレー系女性として初めてシンガポールの大学で医学を学び、初の女性医師となった人物です。ハスマ夫人とマハティール氏は大学の同級生であり、その後結婚、両氏は地元で開業医として活躍していました。その後マハティール氏は政治家を志し出馬したのです。
激動の時代を生き抜いてきた2人は今年結婚63周年を迎えます。
国民の間ではおしどり夫婦として有名だそうです。当事務所のメンバーも2人のやりとりがとても可愛らしくて好きだといっていました🌸
ハスマ夫人は「マハティールは家では私の夫です。外に出ると、社会の所有となる。マハテイールの妻として、そのことを私は誇りにしています」と語っています。
様々な問題に直面しているマレーシアをどのようにリードしていくのか。
世界最高齢の首相の手腕に注目するとともに、彼を支えるハスマ夫人の動きも気になります。

【🌸 アジア最大級の企業 ペトロナスとは…? 🌸】

マレーシアのシンボルともいえる建物、その名もペトロナスツインタワー。
この建物はマレーシアの国営石油会社ペトロナスによって建てられました。
マレーシアは東南アジアで第2位の石油・天然ガス生産国です。
マレーシアは中規模の産油国ですが、2013年のForbes Global 500で世界の石油関連企業の利益額ランキングではペトロナスは6位となっており、ペトロナスの上にいるのは、いわゆる旧セブン・シスターズと、大産油国であるロシアと中国の巨大企業だけです。
ペトロナスは途上国の国営石油会社としては例外的な成功を収めてきました。単に石油埋蔵量・産出量を背景にしたものではなく、その経営の成果であるとされています。
また2012年度の歳入2080億リンギットのうち、少なくとも770億リンギット、約37%をペトロナス関連のものが占めており、マレーシア政府の財政は、ペトロナスからの収入に大きく依存していると考えられます。
将来は資源の輸入国になるとされるマレーシア。
その時にペトロナスを含めマレーシア全体がどのように変化するのか注目していきたいです。