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ポーランド法律情報Q&A

【ポーランド進出方法に関するQ&A】

Q1. ポーランドで事業を行う場合、どのような形態がありますか?

A1: ポーランドにおいて事業を行う場合、駐在員事務所、有限責任会社、株式会社、支店、合資会社といった形態があります。

Q2. 駐在員事務所(Przedstawicielstwo / Representative Office)の特徴は何ですか?

A2: 外国法人の駐在員事務所は、営利活動を行う事ができず、その活動内容が外国法人(本店)の公告・プロモーション活動に限定されていることに特徴があります。

駐在員事務所を設立した法人は、本店の商号を名乗ると共に、本店の法律形態のポーランド語 訳を付した上で、商号の末尾にポーランド語で「在ポーランド駐在員事務所」を意味する "przedstawicielstwo w Polsce "という単語を記載することとされています。

外国法人の在ポーランド駐在員事務所は、ポーランド会計法に準拠した記帳をポーランド語に て行う事も義務付けられています。

Q3. 有限責任会社(Spółka z ograniczoną odpowiedzialnością)の特徴は何ですか?

A3: 有限責任会社は、その内部組織面から柔軟性があること(一定の条件を満たさない場合、有限責任会社には監査役会の設置義務はないなど)、最低資本金基準が大変低くなっていること特徴として挙げられます。

これらの特徴により、有限責任会社は、ポーランドにおいて営利活動を展開するにあたり、最も一般的に選択される法人形態となっています。

Q4.株式会社(Spółka akcyjna)の特徴は何ですか?

A4: 会社内部の組織構造が複雑であること、その設立、日常の運用、投資決定の各フェーズの煩雑性、各行政機関および各株主との関係が複雑でコストアップ要因となることが特徴として挙げられます。

これらの特徴により、株式会社は、大企業の経営に適した法人形態で、株主の再編または複雑な株主構成が見込まれる場合に適しています。

株式は公開されワルシャワ証券取引所に登録されるか、あるいは非公開にもされます。

Q5.支店の特徴は何ですか?

A5: 外国法人の支店は、外国法人がその本国でできる範囲を超えてはならず、本店の事業目的の一部または全部を行う事は出来ても、本店の事業目的を越えた事業を展開する事はできません。

外国法人は、本店の商号を名乗ると共に、本店の法律形態のポーランド語訳を付した上で、商号の末尾にポーランド語で「ポーランド支店」を意味する"oddział w Polsce"と いう単語を記載することとされています。

また、外国法人のポーランド支店は、ポーランド会計法に準拠し、ポーランド語で記帳を行うことも義務付けられています。

Q6. ポーランドの公開会社と非公開会社の違いは何ですか?

A6: ポーランドの公開会社は、ワルシャワ証券取引所に株券が登録されています。

また、公開会社の場合には、ポーランド会計基準または国際会計基準(IFRS)を採用できます。一方、非上場会社の場合は、ポーランド会計基準に準拠した財務諸表の作成が義務付けられています。

Q7. 会社設立にはどのような手続が必要ですか?

A7: 大まかな流れとして、

1. 公正証書形式にて会社定款を作成

2. 会社の取締役会の任命、株主による資本金全額の払込み

3. 会社登記の準備

4. 会社登記裁判所での会社登記

5. 受益所有者情報の公開登記簿での登録

が必要となっています。

Q8. 株式の種類にはどのようなものがありますか?

A8. 株式会社の株式は有価証券であり、記名株券、無記名株券のどちらかで発行することができます。2020 年 1 月 1 日より、株式会社および無限責任社員・有限責任株主会社(SKA)の機能について、重要な変更がなされ、その一環として、株式の電子化が義務付けられました。これまでの紙媒体の株券はすべて電子化され、今後は電子的に管理されます。他にも、優先株、譲渡制限株式を発行することができます。

Q9. ポーランドで会社を設立する際の最低資本金はいくらですか?

A9. 有限会社の場合、5.000 PLN (約 1.400 USD)となっています。1 株の額面価格は、50PLN(14USD)以下であってはなりません。株式会社の場合は、10万PLN~となっています。

【ポーランドの会社法に関するQ&A】

Q1:株主は何名必要ですか?

A1. 一人、或いはそれ以上の株主が必要です。単一株主の有限責任会社は、単一株主の株式会社を設立することはできません。

Q2:減資手続きは難しいですか?

A2. 有限責任会社、株式会社の双方とも、減資を行うためには株主総会決議が必要です。減資を行うにあたっては、有限責任会社、株式会社とも会社定款の変更を必ず伴います。また有限会社・株式会社に関わらず、取締役会は、減資決議を行ってからただちに債権者に対して公告を行い、債権者が自らの債権の申し立てができる期間として公告日から 3 カ月間を設定する義務を負います。減資の登記は、債権保全が終了し、債務の弁済が完了した時点で可能となります。債権者が自らの債権について申し立てを行うことができる期間である3カ月間が経過し、その債権の弁済または保全が終了した段階で、会社登記裁判所での減資の登記を行う必要があります。有限責任会社、株式会社の別に関らず、減資決議を行ってから 6カ月以内に、会社登記裁判所に対して減資登記手続きのための申請書を提出する必要があります。有限責任会社、株式会社とも減資は、減資に伴う会社定款の変更が登記に反映された時点以降、法的に有効となります。会社の減資は、債権者の利益を害する恐れがあるので、複数の手続きが定められています。

Q3:取締役は何名必要ですか?

A3. 取締役会は、1名またはそれ以上のメンバーによって構成され、無期限に任命されます。

Q4:定款を作成する必要がありますか?

A4. 定款は、会社の機能を規定する基本的な書類で、公正証書の形式で作成しなければなりません。会社定款の定義事項としては、会社名、事業範囲、組織、資本金額、株に含まれている額面価格と数、株主は1株より以上取得できるか、また会社の存続期間を記載する必要があります。

Q5:株主総会を定期的に開催する必要がありますか?

A5. 株主総会の権限として、 前年度の会計決算報告書、バランスシート、年次報告書の審査など   が定められています。また、株主総会を招集することなく議決を行うことはできません。したがって、株主総会は定期的に開催する必要があります。

Q6. ポーランドにおいて監査役を選任する必要はありますか?

A6. 会社が25人以上の株主を抱えている場合、あるいは資本金が 500.000 PLN ( 約 134.346 USD ) を越えている場合、監査役会が任命されなければなりません。監査役会は、会社の定款が別に定めない限り、少なくとも 1 年の任期で選出された3名のメンバーで構成されます。

【ポーランドの労働法に関するQ&A】

Q1. ポーランドの最低賃金額はいくらですか?

A1. 正社員として雇用される従業員の最低賃金額は最低賃金法と閣僚会議法令により定められます。一般的な原則では、従業員に法律が定める最低賃 金より低い賃金を提案してはなりません。2020年5月時点での最低賃金は1カ月あたり2600ズォティ(約6.6万円)です。ポーランドでの賃金は所得税や社会保険料、その他手当を含む税込み賃金(グロス)として定められています。

Q2. ポーランドで雇用契約書の締結は必須ですか?

A2. 労働契約は書面により締結されねばなりません。もしそれが定められていない場合には、労働を開始した日から7日以内に労働契約のタイプや 労働条件を定めなければならないとされています。もっとも、書面により契約文言を確認することは雇用主の責任に過ぎないとされています。口頭による雇用契約の確認は、有効かつ拘束力のあるものとなります。

Q3. 任命書に記載する必要がある事項は何ですか?

A3. 労働契約では特に次のことを定めます:

・ 労働のタイプ、労働遂行場所、労働開始日

・ 労働タイプに応じた賃金

・ 労働時間

労働契約書以外に、従業員には雇用された日から7日以内に基礎的雇用条件についての情報を書面にて与えなければなりません。

Q4.ポーランドにおいて試用期間の規制はありますか?

A4. 試用期間は最大 3 カ月間、原則として、試用期間の雇用契約は、当該従業員と雇用主の間で一度だけ締結することができます。同じ従業員と二度目の試用期間の雇用契約は、例外的に、異なる種類の業務 のために採用する時、または同じ雇用主との最終の雇用契約が終了してから3年が経過した後に締結できるとされています。試用期間の雇用契約書は、無期雇用契約書とは別に作成するようにし、無期雇用 契約書に試用期間の文言を含めて作成されないような実務運用をお勧めします。試用期間の経過後、当事者は、有期または無期雇用契約を締結することができます。

Q5.ポーランドの労働時間の規制は日本と同じですか?

A5. 原則として労働時間は4ヶ月間の労働時間精算期間内で、1日当たり8時間、週平均で40時間、そして週平均5日間労働を超えてはならないとされています。労働基準法は経営者による労働時間システムに応じて同原則を修正する多くの規則を定めています。対して、日本も、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えた労働を禁止しているので、ポーランドの労働時間の規制は日本と同じと言えます。

Q6. ポーランドの休憩時間の規制はありますか?

A6. 労働法典第129条10項により、使用者は、労働時間が1日6時間を超える場合は休憩時間を与えなければなりません。休憩時間は労働時間に含まれ、賃金が支払われます。休憩時間は各企業の就業規則で定めますが、労働法典に規定された休憩時間を最低基準とされています。

Q7. ポーランドの時間外労働手当の割増率はいくらですか?

A7.

・ 深夜労働、勤務体系により労働日ではない公休日(日曜日、及び祝日)労働、勤務体系により公休日労働の代わりの休日労働には100%の超過勤務手当

・上記日以外の超過勤務労働では50%の超過勤務手当

が支給されます。

Q8. ポーランドの有給休暇は何日ですか?

A8.

・従業員が 10 年間までの雇用および資格活動を完了した場合、各暦年に 20 営業日

・従業員が 10 年以上の雇用および資格活動を完了した場合、各暦年に 26 営業日

年次有給休暇が支給されます。

労働基準法の規定により、勤続年数には前の職場での勤続年数と中等教育以上の就学期間も加 算されます。初めて雇用された従業員は、当該暦年の各月の勤務後に、法定有給休暇の 1/12 を取得します。パートタイム従業員の有給休暇は、勤務時間に比例して計算されます。未使用の有給休暇は翌年に持ち越され、翌歴年の 9 月 30 日までに従業員に付与されなければなりません。

Q9. ポーランドでは、どのような場合に解雇が認められていますか?

A9. 労働契約は一般的に次のように終了することができます。

・ 当事者の合意

・ 契約終了期限のついた、当事者の一方による終了通告(猶予期間付き終了)

・ 契約終了期限がなく、当事者の一方による終了通告(猶予期間なしの終了は労働基準法で定められたケースの場合のみ可能)

通知の有無にかかわらず、無期雇用契約の終了に際しては、雇用主は終了理由を記載した書面を発行しなければなりません。有期雇用契約の終了は、理由なく行うことが可能です。終了理由は、実際の事実であり、真実かつ正確なものでなければなりません。

Q10. ポーランドには社会保障制度がありますか?

A10. 社会保障負担金は、従業員と雇用主により賄われており、雇用主は従業員が負担すべき社会保障負担金を給与から差し引いてこれを社会保険庁(通称、ZUS)に納付します。現在の負担割合は、以下のとおりです。

保険 負担割合 従業員 雇用主
年金 19.52% 9.76% 9.76%
障害 8% 1.50% 6.50%
疾病 2.45% 2.45% ---
労働災害 0.4-3.6% -- 0.4-3.6%

さらに、従業員は健康保険の負担(9%)、雇用主は労働基金(2.45%)および保証付従業員給付基金(0.1%)の負担が必要です。

【ポーランドのビザに関するQ&A】

Q1. ポーランドで働く場合、どのようなビザを取得する必要がありますか?

A1. ポーランドでの就労には、EU/EEA以外の国籍を持つ外国人は、労働許可証の取得が必要です。また、労働ビザの有効期間(最長1年)を超えてポーランドに滞在予定の場合は、一時在留許可証の取得が必要です。

在留許可には、労働ビザあるいは一時在留許可証が必要です。労働許可を別途申請する必要はなく、1つの許可証が外国人に滞在許可と労働許可を与える申請方法を利用できるケースもあります。

ポーランドが発行した永住許可証や、ポーランドのEU長期レジデンス許可証を有する外国人は、労働許可証の取得は不要です。

Q2. 労働許可証の取得要件はありますか?

A2. 以下のいずれかのタイプに合致すれば、労働許可証を取得できます。

[タイプA労働許可] 勤務する会社がポーランドに設立されている場合、ポーランドの雇用主との直接契約に基づき朱弄する場合

[タイプB労働許可] ポーランド法人の理事会メンバーとして、連続する12カ月のうち6カ月就労する場合

[タイプC労働許可] 外国法人との雇用契約を継続したまま、ポーランドに所在する支店あるいは会社、関連事業体に出向し、暦年で30日を超える期間就労する場合

[タイプD労働許可] ポーランドに支店または委託業者を持たない外国法人の従業員として、一時的かつ臨時的サービス(輸出業務など)を提供する場合

[タイプE労働許可] ポーランドで働く理由が前述のカテゴリーに当てはまらない場合

[タイプS労働許可](季節労働許可ビザ) 農業、園芸業、観光業など規則によって定められた産業で就労する場合

Q3. 労働許可証の有効期限はありますか?

A3. 労働許可証の有効期間は3年以内ですが、延長も可能です。外国人が経営陣で、申請日に25人以上の従業員を雇用している場合、5年以内の有効期間での取得も可能です。サービス輸出用に外国法人が派遣する外国人の場合、県知事は派遣期間のみを対象に労働許可証を発給します。

Q4. 労働許可証の申請手続はどのように行うのですか?

A4. 就労ビザの申請に必要な手続きは以下の通りです。

  1. 郡長通知の取得

業務を委託する事業者は、管轄の郡長から、失業者および求職者の労働申請登録簿に基づく採用活動で、雇用主が必要とする人材を雇用できない、または雇用主による採用活動が不調に終わったことを示す通知書を取得する必要があります。

2. 労働許可証の取得

労働許可証の取得に際して県庁への提出書類は、「雇用促進と労働市場支援機関に関する法律」(以降「法律」とする)に基づき、労働許可証のタイプによって異なります。

3. 労働ビザの取得

労働許可証を取得した後に、日本国籍の者は駐日ポーランド大使館で労働ビザの申請を行います。

4. 在留許可の取得

労働ビザの有効期間を超えてポーランドに滞在予定の場合、一時在留許可証または永住許可証の取得が必要です。

Q5.労働許可証の申請のための必要書類は何ですか?

A5.

パスポート(最低2ページ余白が必要)

• 申請書(バーコードがついたもの)

• 証明写真2枚

• 海外旅行傷害保険(保険証券は原本・コピー1部)

• ポーランドの県庁で発行される労働許可証(原本・コピー1部)

• 日本の就労先からの推薦状(原本)

• ポーランドの就労先からの招聘状(原本)

Q6. 就労ビザを取得する場合、家族の同伴も可能ですか?

A6. 就労ビザではできません。ただし、帯同家族ビザで、ビザ申請するときに就労者の就労許可証のコピーを提出することで家族同伴での就労が可能となります。

【ポーランドの不動産法制に関するQ&A】

Q1. 外国会社がポーランド国内の土地を取得できますか?

A1. 取得できますが、ポーランドで 外国人(個人、法人)が不動産を取得する場合に内務省の許可を取得する義務が課されています。

・外国人による不動産取得が、国防上、公安維持上の脅威を与えるものではなく、かつ社会福祉政策および環境衛生政策を犯すものではない場合

・外国人が、ポーランドとの密接な関係を有することを証明しうる場合

に許可が与えられます。

Q2. ポーランドの不動産の登記は第三者も閲覧できますか?

A2. 登記裁判所ポータルサイト(PRS)で、 不動産の登記を無料で第三者も閲覧することができます。

Q3. ポーランドにおいて土地と建物は別個の権利対象となりますか?

A3. ポーランド民法では、不動産は、「土地の表面一部で、所有権のある一個の物件であり、またその土地に付属した住宅やその一部、或いは特別な理由により土地とは別の、所有権のある一個の物件」と定義されています。したがって、土地と建物は別個の権利対象となります。

【ポーランドの外資規制に関するQ&A】

Q1. ポーランドでは外資はどのような業種を行うことが可能ですか?

A1. ポーランドでの経済活動は、経済活動自由権の原則に基づいています。したがって、ポーランドの法律では、外国企業もポーランド企業と同様に扱われます。しかし、例外として、国家免許の取得を必要とする分野(化石資源の採掘、航空輸送など)、許可の申請または登記を必要とする分野(アルコール販売、ギャンブル産業など)は経済活動に制限があります。

Q2. 出資比率に上限がある業種はありますか?

A2. 外資によるポーランドの会社への100%出資そのものは許可されています。しかし、例外として公営空港運営業があります。外国法人(注)またはその子会社が出資する場合、次の条件を満たす必要があります。

1.出資先企業の役員は、

a.創業資金総額の51%以上の持分または株式を所有すること

b.役員会の票数、役員構成、決定、管理と、資産の管理、運営に対して決定的な影響力を有すること

2.出資先企業の役員の半数以上を、外国法人の役員が占めないこと

Q3. ポーランドにおいて外国人雇用規制はありますか?

A3. ポーランドでの就労には、EU/EEA以外の国籍を持つ外国人は、労働許可証の取得が必要です。また、労働ビザの有効期間(最長1年)を超えてポーランドに滞在予定の場合は、一時在留許可証の取得が必要です。この労働許可規制を遵守せず、不法に外国人に業務委託をした場合、単に労働許可なく外国人を雇った場合のみならず、ポーランド国内に滞在し就労することが可能となる有効な渡航文書または在留許可をもたない外国人も罰則の対象となります。

【ポーランドの弁護士制度に関するQ&A】

Q1:ポーランドの弁護士資格はどうすれば取得できますか?

A1. ポルトガルの弁護士協会(ポルトガル語: Ordem dos Advogados Portugueses)に弁護士(アドボガド)として登録するには、法律学位を取得し、18 か月の司法修習を修了し、司法試験に合格する必要があります。

Q2:ポーランドに弁護士会はありますか?

A2. あります。ポーランドの弁護士は、全国に24ある弁護士会のいずれかに所属することとなっています。

Q3:ポーランドに司法書士や行政書士等の隣接法律職はありますか?

A3. 弁護士に類似した法律専門職として、法律顧問があります。1997年の弁護士法・法律顧問法の改正により、法律顧問は刑事事件と家族事件を扱うことができないという点を除いて職域は共通のものとなった。一方、弁護士は独立した法律専門職であって、法律顧問のように雇用関係に入ることはできないという点でも、両者は区別されています。しかし、法律顧問のなかにも独立の事務所を構える者が少なくなく、弁護士と法律顧問とが同じ事務所で活動する場合もあります。

【ポーランドの清算及び破産に関するQ&A】

Q1. 株主総会決議による会社清算はどのような場合に行われますか?

有限責任会社、株式会社ともに、解散決議で全議決権の 3 分の 1 以上の賛成(会社定款の変更と同じ要件)があった場合に、会社清算が行われます。決議文は公証人により公正証書化される必要があります。

Q2. 会社登記裁判所(KRS)による会社登記抹消はどのような場合に行われますか?

A2. 会社の形態を問わず、清算終了時における決算報告は、社員総会による承認を得る必要があります。社員総会による承認後に清算人は会社登記裁判所(KRS)に対して会社登記抹消の申請を行います。会社は会社登記簿からの法人抹消に関する裁判所決定が出される日をもって法人格を完全に失います。

Q3. 会社清算はどのような手続ですか?

A3. 会社の形態を問わず、大まかな流れとして以下の手続きが定められています。

1清算手続きの開始

2清算の公告

3清算手続き開始時点の賃借対照表の作成

4清算手続き

5清算事務の終了に伴う決算報告の作成

6残余資産の分配

7清算会社の社内文書の保存保管

8会社登記の抹消